簡易トイレセットは色んなものが入っている方がいい?
非常用トイレセットにはいろいろな種類があります。
結局どれを選べばいいの?
何が違うの?
というお問合せも、よくいただきます。
どんなに配慮の行き届いた立派なトイレセットを持っていても
数が足りなくなったら話になりません。
外出先で被災した時に
持ち歩いていなければ意味がありません。

実は避難所に支援物資として届けられた簡易トイレについて
『いろんな種類があって使い方が分からなくて困る』
『入っているものが種類によって違い、戸惑ってしまう』
『使わないものが入っているとゴミになってしまう』
という声もあるそうです。
凝固剤と排便袋しか入っていなければ、迷いようがありません。
もちろん、トイレットペーパーや
ウェットティッシュも必要かと思いますが、
まずは、携帯トイレを持っていなければ意味がありません。
『とにかく…出したい…!!』
という逼迫した状況で
【なんとか出せる】という安心を、
常に携帯していただきたいです。
非常用トイレセットに必要な機能
防災グッズを揃え始めると
あれもこれも、と思いつくことが出てくるかと思います。
色々必要だなあ…と思って、
『また今度考えよう』と
先送りにした翌日に
大きな地震が来ないとも限りません。
忘れないうちに
思いついたときにぜひ
具体的な商品を探していただきたいです。
ポイレは、初めて買う簡易トイレセットに迷ったとき
【まず最初の1つ】 として選んでいただけるよう、
非常用トイレとして必要最低限の機能を備え
かつ
保管に困らないコンパクトサイズであることを、重視しています。
【非常用トイレとして必要最低限の機能】について、私たちが考えているポイントは3つです。
① 抗菌作用があること
水洗トイレが普通に使える日常の中では
つい忘れがちですが
トイレは衛生環境の ”かなめ” です。
おしっこやうんちは、当然ですが、そこらへんに置いてあればクサイです。
特にうんちは、たった1回分であっても
無防備に家に置いてあると
家じゅうが臭くなるくらい、かなり強烈にくさいです。
そしてなにより、様々な菌の温床です。
普段うんちを素手で触らないのは
臭いだけが理由ではなく、
『汚いから』 ですよね。
■大便はどう『汚い』のか
1gの大便に含まれる菌の数は、数百億~1兆個と言われます。
大腸菌やサルモネラ菌など腸内の細菌の中には、無害な菌もいますが
毒素を出すものや人間に対して病原性を持つ菌もいます。
さらにこれらの菌は、放置すると数時間で爆発的に増加します。
うっかり素手で触って
有害な菌を体内に取り込んでしまうと
病気になることがあるから、
トイレの後には、必ず手をきれいに洗うわけです。
水洗トイレが使用できず、
排泄物を袋に入れて保管する必要がある場面において
万が一、袋が破れてしまったり
処理の際に中身が漏れてしまったら
すさまじい数の菌がまき散らされてしまいます。
排泄物の持ち主だけでなく、周辺の人にも危険が及びます。
ただでさえ命に係わる災害時に、自分はもちろん
身近な人の危険を減らすためにも
抗菌性は大切です。

② 消臭作用があること
菌への配慮と同時に、臭いへの対策も大切です。
1日5回分の排泄物が出るとしたら
3日で15回分です。
大人のおしっこの量は1回平均350ml程度と言われますので
3日分となると5リットル以上のおしっこを溜めておくことになります。
相当な量です。
当然、においます。
ポイレの凝固剤:ポイレかた丸 には、排泄物の四大悪臭とされる
アンモニア
硫化水素
メチルメルカプタン
トリメチルアミン
に対して消臭効果があります。
消臭効果に加えて
抗菌効果によって菌による悪臭も軽減されますので
「ただの吸水ポリマー」に比べると
かなり悪臭が軽減されます。
ただし、消臭作用には限界があります。
ポイレでは凝固剤に消臭作用を持たせています。
消臭作用は 【ニオイを消す】 機能ですが
人間の排泄物の臭いは、人それぞれ原因が異なります。
凝固剤だけでは、ありとあらゆる悪臭を無臭化することはできません。
特に大便の悪臭を消すことは非常に難しく、頑張っても無臭にはできません。
強烈な四大悪臭には作用するのでかなり軽減はされるのですが、それでもやはり
大便はかなりくさいです。
大便の悪臭に関しては、臭いを消すのではなく、「閉じ込める」ために
別途防臭袋をご用意いただくことをお勧めします。
③ トイレットペーパーと一緒に保管できること
トイレセット同様、足りないと本当に困るのがトイレットペーパーです。
備蓄のトイレセットのそばには
トイレットペーパーを1パック一緒に置いておくことをお勧めします。
いざというときに
うっかり使って、なくなっていた…!
という状況だけは避けたいですし、
多すぎて困ることより 足りなくて困る状況のほうがよほど深刻です。
ポケットティッシュがセットされている非常用トイレもあるのですが、
トイレの後処理に使ったことがある方ならお分かりかと思いますが
小さなティッシュは、非常に使いにくいです。
普段使っているトイレットペーパーを常に1パックは置いておく
など、ローリングストックで備えることを、断然おすすめします。
※ポケットティッシュがセットになっている簡易トイレセットを否定するわけではありません、
携帯用であれば、ポケットティッシュと一緒に持ち運べた方が良いに決まっていますので…!
トイレットペーパーは多めにストックしておくと、トイレだけでなく
ちょっとした汚れのふき取りなど 何かと使えます。
防災用品は「少しずつ、生活できる日数」を伸ばしていく
思い立ったその時に全部そろえる! のが一番安心ではありますが
防災備蓄を一気に揃えると、出費もばかになりません。
少しずつ防災用品を揃えていくにあたって
とにかく水をたくさん!> 次はトイレをたくさん!> 食料は来月買おう!
という揃え方より、
まずは1日分の水とトイレと食料
次のセールで3日分の水とトイレと食料
来月は5日分の水とトイレと食料
のように、支援物資がなくても なんとか自力で生活できる日数を伸ばしていく考え方で
必要な水とトイレと食料を1日分ずつ増やしていくことをお勧めします。
意識して防災備蓄を考え始めると、そのほかにも必要なものが分かってきます。
『今度考えよう』と後回しにして忘れてしまうことがないように、
今は買えないとしても、商品を探すところまでは、思い立ったその時に!
最高を追い求めるより「まず揃える」
ポイレは、もちろん自信を持って作っている非常用トイレではありますが
携帯トイレの役割は、最高の使い心地や快適さを提供することではない、と思っております。
ですので、「これが一番良い簡易トイレセットだ」 とは思っておりません。
他に良い商品をご存じなのであれば、もちろんそちらをお手元に置いていただけば良いです。
ですが、『どれがいいのかまったく見当がつかない』のであれば、
まず1箱、いまこうして目にしていただいたポイレを選んでみてください。
そもそも 簡易トイレセットを持っていなければ、トイレができません。
最高の簡易トイレを選ぶより、とりあえずトイレができる状況を整えるほうが先です。
トイレの備えは 多すぎて困ることより、足りなくて困ることのほうがずっと深刻です。
簡易トイレが必要になる場面は、想像以上に切羽詰まった状況です。
物陰に駆け込んでしゃがむしかないような逼迫した状況でも 排便袋と凝固剤だけでもあれば、
最低限の「尊厳」と「衛生環境」を守ることができるのではないでしょうか。
使わないかもしれないものを色々詰め込んで大きなセットにするより、絶対に必要なものを少しでも多く入れたい、と考えて作りました。
生まれて初めて非常用トイレを見た人であっても、袋と凝固剤しか入っていなければ、使い方に迷うこともないはずです。
もっと良い簡易トイレが見つかったら、ポイレはサブに回してください……。
防災備蓄は、一度で終わることではありません。
また、備蓄品は使うことがなければ減ることはありません。
使用期限や消費期限を管理しながら、一生そのスペースを占領し続けるものです。
だからこそ、長期間の保存と品目管理のしやすさ、省スペースは重要な要素だと思っています。
必要なものを考えたり、様々な状況の想定ができるのは
落ち着いて物事を考えられる余裕がある時こそ、です。
ご家庭に合わせた備えを考えられるのは、ご本人だけです。

■ポイレは粉末凝固剤タイプです。
吸水シートタイプに比べて、1回分がかさばらず、加工コストが抑えられます。(当社比)
凝固剤タイプの簡易トイレセット/携帯トイレの基本的な使い方はどの商品も共通です。
【袋に排泄物を出し、凝固剤で固めて捨てる】
じゃあ商品によって何が違うのか比較すると、大きく2つの違いがあります。
凝固剤の質や作用/袋のサイズや厚みなど機能の違い
防臭袋や手袋などの付属品の違い
■ポイレは、排便袋と凝固剤だけがそれぞれ回数分入ったシンプルな簡易トイレセットです。
凝固剤に抗菌消臭機能があり、排便袋は便器に合わせて幅広・底浅のサイズにしています。
非常用トイレの役割は、最高の快適さを提供することではなく
物陰でしゃがみこむしかないような状況でも
最低限の「尊厳」と「衛生環境」を守ること
だと考えています。
たとえ最低限のセットでもいいから、いざというときに【持っている】ことが大事です。
とにかく いつでも 持ち歩けるくらい小さく
『もうひと箱、予備で置いておくか』と思っていただけるくらい コンパクトに
用を足すために必要なものだけを優先しました。