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簡易トイレでのトイレットペーパーの処理方法

更新日:2023年6月23日


基本的には、凝固剤で固めた排泄物と一緒に袋に入れて捨てていただくようご案内していますが

  • トイレットペーパーに付着した汚物の除菌抗菌や消臭はどうなるの?

  • 排泄物を固めるまで汚れたトイレットペーパーはどうしておけばいいの?

  • 子供が使う場合、上手に処理できるか心配

  • 人数が多い家族や企業内で使用する場合、一人一人に処理を徹底するのが難しい

  • もっと確実で簡単な処理方法はない?

など様々な状況でのトイレットペーパーの処理方法について

出来る限りご説明したいと思います。



※日本トイレ協会によると、日本人が一回に使用するトイレットペーパーの平均量は、80cmだそうです。

計ってみると確かにそれくらいかな? と思われたので、それを基準にしています。

日本人のトイレットペーパー平均使用量は1回80cm
日本人のトイレットペーパー平均使用量は1回80cm


防ぎたいのは菌の流出

最も防ぎたいのは、袋が破れた際に汚れたトイレットペーパーによって、菌が散らばってしまうことです。

一人暮らしや少人数のご家庭だけでの使用、短い期間だけだと分かっている場合など

袋が破れる恐れが少なければ、

きちんと結んでゴミ袋にまとめ、鋭利なものが刺さったりしないように保管していただき

可燃ごみとして処理していただければ問題はありません。


袋の中身が出てしまわなければ直接触れることはありませんし、袋のなかでは凝固剤の除菌・消臭効果が作用し、単に吸水ポリマーで固めただけの状態に比べればはるかに危険が軽減できます。


何日続くか分からない災害時や、各家庭のゴミを大量に屋外に集積しておくような場面、

避難所などでたくさんのゴミが排出されたり、企業など不特定多数の使用など

万一にも排便袋が破れる心配があるような状況では、

カラスにつつかれたり地面を引きずったりして中身がこぼれてしまった時のことも、考えておきたいです。


また、ごみを処理してくれる人の危険もあります。


除菌・抗菌作用のないただの吸水ポリマーでは、排泄物の菌が増殖してしまう恐れがあります。

あらゆる危険を完全にゼロにすることは難しくても、簡易トイレで可能なことを考え付く限り対策したいと考えています。


一回分のおしっこの場合

通常、一回分のおしっこで使用したトイレットペーパー程度であれば

凝固剤と固めた排泄物と一緒に袋に入れて、閉じていただけば問題ありません

尿の量が多ければ凝固剤を入れる前にトイレットペーパーも入れて

トイレットペーパーごと凝固剤で固めてしまうことも可能です。


※写真では分かりやすいように容器の中で固めていますが、

袋の中にトイレットペーパーを溜めておき、水を入れて固めた方が洗い物も出ないので楽です。

トイレに袋をかぶせたバケツなどを設置し、トイレットペーパーはそこに捨ててもらうようにしておくなど

状況によって処理しやすい方法をお試しください。

避難所などではトイレットペーパー入れに蓋があったほうが、気持ち的にも抵抗が和らぐと思います。


写真は水に薄口しょうゆを混ぜて、1回分のおしっこ300mlの代わりに使いました


尿には塩分などが含まれるので、水道水とは固まり方が違うため、醤油を混ぜた水で実験しました。

少なめの水分量ですが、トイレットペーパーはきちんと一緒にくっついています。

このまま袋を閉じて捨てます。

 

尿の量が少ない場合

おしっこの量が少ない場合は、固める前に入れるとトイレットペーパーが水分全てを吸い取ってしまう可能性があります。

目安としては最低200mlほどの尿量があれば、凝固剤の前にトイレットペーパーを入れても大丈夫です。

心配な場合は尿を固めてからトイレットペーパーを入れ、袋を閉じた方が安定します。

あるいは、100mlほどの水を足し、トイレットペーパーをひたして凝固剤で固めても構いません。

その場合、水が貴重な状況下で排泄に水を足すことになりますので

保管状況や必要な水の量など、場面に応じて優先事項を考えてご対応ください。

固まった上にトイレットペーパーを置き、袋の中で凝固剤を転がすようにして凝固剤で包んで袋を閉じます。

(おにぎりの具を包むイメージに近いです)

 

トイレットペーパーだけを集めて別に処理することもできます

  • お子様が一人で使う

  • 不特定多数の人が使用する

  • 体調不良など、トイレットペーパーを多く使用することが多い

  • 何日も簡易トイレで用をたす可能性がある

など、あらかじめ大量にトイレットペーパーが使用されることが分かっている状況下では

トイレットペーパー用の袋を別に用意しておき、排泄物とは別にトイレットペーパーを処理することもご検討ください。

トイレットペーパーを集めた袋に水を入れ、凝固剤1包で固めて捨てる方法です。


目安は、30メートルのトイレットペーパーに1リットルの水、1包の凝固剤です。

使目用する水は水道水でなくても、雨水やお風呂の残り湯でも構いません。

通常、一回で使用するトイレットペーパーは80cm程度なので、30mは約30回を目安に1ℓの水で固めるようにすると良いと思います。

4人家族で1日1回トイレットペーパーを固める、というくらいでしょうか。


水不要の簡易トイレで水の使用をお勧めするのは心苦しいのですが

不安がある状況で、より安全に簡単に処理できる方法としてご紹介させていただきます。


30mのトイレットペーパーに1ℓの水を入れ、かた丸1包で固めました。

固まり方が少しゆるく、プルプルした状態になるので

袋の中でトイレットペーパーを一塊にまとめやすかったです。

1ℓ分なので閉じた袋もその分大きくなります。

まだ余裕がありそうに見えますが、実際にはトイレットペーパーに汚物が付着しているので

これくらいの状態を目安にしていただくと良いと思います。


トイレットペーパー30回分を1ℓの水で固めて捨てます
トイレットペーパー30回分を1ℓの水で固めたときの排便袋
 

水っぽい便や嘔吐などの場合

凝固剤が吸水できる水分がしっかりあれば、そのまま凝固剤を投入してトイレットペーパーと一緒に閉じてください。

袋を閉じた後に袋の中の凝固剤を転がすようにして、全体が一塊になるようにすると結び易くなります。

固めてからトイレットペーパーを入れる場合でも、汚れた面を内側にして折りたたむか

汚れた面が凝固剤に触れるように入れていただき

全体を馴染ませて閉じることで、時間が経てばトイレットペーパーにも水分が滲んで、凝固剤にくっつきます。


水分が少なく大便の量が多い、トイレットペーパーの量が多いとき

凝固剤は水分を吸って固まるため、水分がほとんどない固形のウンチが多い場合や、水分に沈み切らないほどのトイレットペーパーを使用した場合など、排泄物と一緒に固めるには不安がある場合は、トイレットペーパーだけを別の袋に避けて処理した方が安心できると思います


水っぽい便や嘔吐物、掃除に使用したトイレットペーパー

袋を閉じた後に袋の中の凝固剤を転がすようにして、全体が一塊になるようにすると結び易くなります。

固めてからトイレットペーパーを入れた場合でも、汚れた面を内側にして入れていただき

全体を馴染ませておくことで、時間が経てば凝固剤からトイレットペーパーへ水分が滲んできます。

トイレットペーパーは水に溶けますので、袋を開けない限りこの処理方法で心配はありません。


袋は黒色がおススメです

トイレットペーパーを処理する袋は、水漏れの心配のない、黒や青などの色付きのものがおススメです。

屋内で保管する場合はこの限りではありませんが、屋外でゴミを保管する場合には

透明や白の袋では、固まった凝固剤が長期間直射日光にさらされて変質してしまう可能性がわずかながらあるため色付きの袋をご利用くださったほうが安心です。

ポイレの排便袋は黒色なので、お手持ちの袋がなければ排便袋をご利用ください。

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